解体工事の際は、あなたも知っているかと思いますが、まずは足場を立て、養生シートを張る作業を行なっていきます。
この足場と養生シートは解体工事現場の近くに埃や、ゴミが飛散しない事を第一としておりますが、その他にも足場と養生シートはある役割を果たしているのです。
逆に足場と養生シートにはある危険もある為、今回は足場と養生シートについて書かせて頂きますので、実際に工事を検討している、又は近隣で解体工事があるなどあなたの目線から見て頂き参考になればと思います。
それではまず足場と養生シートの大きな役割です。
冒頭で書きましたが基本的には解体工事で排出されるゴミや、がれき、埃の飛散を防止する役割があるのです。
そんな足場と養生シートですが、実際に飛散を防ぐ役割をするのは養生シートです!
養生シートと言われてまずあなたの頭に浮かんでくるのはどの様なものでしょうか?
実は養生シートは解体工事以外にも様々な工事で使用されていますが、大体の方は緑やグレーのメッシュ状のものではないでしょうか?
実は建築工事や、塗装工事などの際は大体の業者さんはこのメッシュ状の養生シートを使用しています。
しかし、解体工事に関しましては、メッシュ状のシートは基本的には使用致しません。
ではどの様なもの?
と思う方もいるかも知れませんが、養生シートには色々な種類のシートが存在し、どれもメリット、デメリットが存在する為、解体工事の際は使い分けて使用しているのです。
まずは、解体工事で一般的に使用している物ですが、「防炎シート」と呼ばれる養生シートになります。
防炎シートですが、特徴としましては色は大体の物が真っ白でしてメッシュシートと比べるとシート自体に隙間がなく、生地がしっかりとしたものになっています。
解体工事では、大きながれきから細かな埃まで非常に様々なゴミが排出されます。
その為、メッシュシートを使用してしまうと、がれきで破けてしまったり、細かい埃がメッシュ部分から飛散してしまうなど非常に多くの問題が起きてしまうのです。
その為、メッシュシートよりも強度が強く、細かな埃を飛ばさない様にと解体工事の際はこの「防炎シート」の使用を一般的として行なっております。
ですが、防炎シートは、埃など飛散物防止には非常に効果が見られるのですが、実はメッシュシートと比べるとある点で危険が生じることもあります。
実はメッシュシートはある程度の風が吹いてもメッシュになっている箇所から風が抜けていきます。
しかし、防炎シートの場合は、一枚の生地になっているため、防炎シート自身がまともに風を受けてしまい、足場の傾きや、崩壊につながる危険性があるのです。
その為、私たち解体工事業者では、毎日天気予報を確認し、強風の恐れがある場合は、前の日に防炎シートを一度外したり、カーテンの様に端っこに畳んで置いたりなど細かな対策を取っております。
万が一これを怠る様な解体工事業者がいればあなた自身から注意をして下さい。
また、防炎シートはメッシュシートと比べ丈夫なのですが、解体工事を行う建物によっては非常に騒音が響く工事もあります。
その場合は、防炎シートよりも防音効果がある「防音シート」というものを使用致します。
防音シートはゴミなどの飛散はもちろん、解体工事中に発生する騒音を和らげてくれるものになっております。
こちらも防炎シート同様、丈夫なのですが風を受けやすくなっており、防炎シートよりも更にシート自体の重みが増す為、強風の日などは足場の崩壊など危険が及ぶ為、防炎シート同様、シートを畳んだりなどして足場崩壊の対策を取ります。
これらの養生シートを現場ごとに使い分け、解体工事を依頼された方はもちろん。
近隣様にも不快な思いをさせない様、工夫しながら解体工事は行われます。
また、解体工事で良く近隣の方々からご指摘あるのが、解体工事は足場が段階ごとにどんどん低くなっていきます。
その為、近隣の方から見るとしっかり養生をできていないのではないか。
と不快な思いをお持ちの方もいらっしゃるのですが、実は解体工事の場合は建物がなくなってくるにつれて足場を下げて行かないと近隣様へ危険が及んでしまうのです。
解体工事の足場はあくまで飛散物を防ぐ為に立てる為、足場自体の強度はそこまで高くありません。
その為、建物がある時は建物から強度を増す控えを取っていくのですが、建物がなくなった状態で高さが高いままにしておくと控えを取る箇所が確保できない為、足場ごと倒壊する可能性が極めて高いのです。
その為、解体工事では、建物の高さに合わせてどんどん足場を低くしていき、最終的には足場を全てなくすという方式をとっております。
以上、解体工事の足場と養生について今までよりもご理解頂けましたでしょうか?
あなたが解体工事を依頼する際、近隣で解体工事が行われる際などの参考にしてみてください!
まとめ
解体工事の足場、養生シートにはそれぞれ役割があります。
その役割をご理解した上で解体工事の参考にしてみてください!